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◆柳の枝を材料にしたリースベース作り方
柳の枝を材料にしたリースベース作り方
花屋で買いやすい枝もので、誰でも作れるリースベースの作り方です。この記事では、かなり大きいサイズに作っていますが(直径約35cm)、同じ方法で小さく作ることは簡単にできます(あたりまえですが、小さく作る方が材料も作業量も少なく、簡単です)。
こちらの記事→くまとコットンのクリスマスリース で紹介しているリースの作り方にかなり似ていますが、この記事のリースはひねり(ねじり?)が入っていて、むしろこちらの方が簡単にできるように思います。
難しい技術は使っていません。材料があれば誰でも作れるリースベースです。
【目次】
1.用意するもの(材料・道具)
2.柳の枝の下ごしらえをする
3.柳の枝を円形にする
4.円形を厚く、きれいにしていく
5.出来上がり
用意するもの(材料・道具・資材)
主材料:コウリ柳
細くてしなやかで、加工しやすい柳です。秋から冬にかけて、枝ものを扱う花屋さんにはよく入荷します。値段も安価で、入手しやすいです。
この記事では10本ほど使った大型リースを作っていますが、もっと少ない本数で、もっと小さくも作れます。
道具・資材
- 鋏(枝を切る用とワイヤー用)
- ワイヤー
柳の枝の下ごしらえをする
今回私の使った柳は、10本。嵩は、下の画像をご覧ください。
この枝は、フレッシュなので、一部に葉っぱや花がついています。下の画像の、緑のものや、グレイの房がそれです。
丁寧にやりたい人は、これらを全部取ってください。私は、自家用のリースはそう丁寧に作る気が無いので、葉っぱも花も、ついたまま放置します。丸い形を作っていくうちに取れたり、乾いていくうちに自然に取れたりするからまあいいや、と思うことにしています。もし、葉っぱがついたまま枯れて汚いと思ったら、そこだけ取って捨てればいいので、そんなに神経質に考えません。
ここでする下ごしらえは、手で柳の枝を曲げておくことです。
折れ曲がらないように、曲線になるように、くいくい曲げます。手で輪っかに癖付けするようなイメージでやります。
柳は手で曲げやすいので、簡単に下の画像くらいの曲線にできます。
このままでは円形には程遠いですが、後々しっかり円形にしていくときのために癖付けしておきます。
このようにして、手持ちのすべての枝を、丸っぽくなるように癖付けします。その作業のうちに、「この部分は絶対に曲線にならない」と思える硬いところがあったら、切り落としておきます。
私は、下の赤矢印の部分を切り落としました。
柳の枝を円形にする
ここから、リースの円形を作っていく作業に入ります。
まず、適当な枝(細すぎず、なるべく長いものがいい)を2本選びます。
この枝を、ワイヤーで結んで継ぎ足し、長い一本にします。
ワイヤーは、固めのものを使い、ねじってしっかり留めます。私が使っているワイヤーは18番で、これは結構固く、素人の方は使いにくかもしれません。もっとやわらかいものを使いたいと思っても、せめて20番を使ってください。やわらかいワイヤーだと、枝がまっすぐに戻ろうとする力に負けてしまいます。また、この枝の色だと、ブラウンの巻きワイヤーを使うと目立たないです。
ワイヤーは、2か所に掛けます。2か所にしないと、しっかりした1本になりません。
2箇所に掛けてつなぐと、下のようになりました。
赤い矢印が指している場所が、ワイヤーをかけたところです。
このようにして、長くした枝を、くるっと丸め、ワイヤーをかけて円形にします。
青矢印のところにワイヤーをかけて留めました(赤矢印は、最初に二か所ワイヤーをかけた場所です)。
だいぶ歪な円形ですし、飛び出した枝もありますが、この段階では気にしなくていいです。ここから先の、枝を足して太い円にしていく過程で、飛び出した枝を収め、きれいな形に整形していきます。
ワイヤーをかける箇所は、できれば少ないほうが良いですが、強度に不安があればためらわずに増やします。「ここを留めた方がいいな」と思ったところを留めましょう。
私は、枝の太いところが円形からはみ出しそうだったので、ワイヤーをもう一か所かけて(下の画像の黄いろい矢印の箇所)押さえました。
円形を厚く、きれいにしていく
歪ながらも円形になったところに、もっと枝を足して、円に厚みを付けながら、きれいな形に整えていきます。
円形に枝を一本足します。あらかじめ、手で丸めておいて、「ここが薄い」と思う場所にワイヤーで留め付けると、下のようになりました。
↑今、枝は三本使っている状態です。ここに、さらに3本加えたのが下の画像です。
だいぶ形が整ってきました。柳の枝を足しながら、ゆがんだ形を手できれいに整形し、ワイヤーをかけるときに、飛び出した枝も一緒に留めるようにしていくと、徐々にリースらしくなっていきます。
この段階で、太い枝はほとんど使ってしまっていて、残っているのは比較的細い枝だけです。
全体が整った形になり、材料の枝が細いものだけになってきたら、枝を加えていくときに、すでにできている円形に、枝を巻き付けるようにしていきます。
太くて巻き付けられない枝があったら、上の工程のように、ただ円形に沿わせて留めるだけでいいですが、細い枝はどんどん巻き付けていきます。多少枝が折れても、気にせずに巻き付けていきましょう。巻き付けた枝は、可能であればワイヤー留めせずに、隙間に押し込んだり、くぐらせたりして留めると、ワイヤーが目立たなくなります。
そうすると、下のように、ねじねじな円形ができます。
↑この状態で、8割くらいの材料を使っています。
残り2割を加え、すべての材料を使い切るまで円形を太くしていくことにします。
出来上がり
すべての枝を使い切り、出来上がりとしたのが下の画像です。
↑最後の方は、ほとんどワイヤーを使わなかったので、ワイヤーを探しても見つかりません。
これに、麻紐を付けて吊り下げられるようにしました。
一番上にも書きましたが、このリースの直径は約35cmほどです。このくらい大型のリースベースは、一般的には入手困難です。あっても高額になります。
しかし、自分で作ってしまえば、安価な柳の枝の値段だけで済みます。
作った時の柳はフレッシュでしたが、リースに作っればすぐに乾いてしまい、そのまま何年かはリースベースとして使えます。(実際に私は、すでに5~6回使っています。いくつか作例のページにアップしています)